毎年6月第1日曜日は『大般若転読祈祷法要』です。
市内外から方丈様方が駆けつけて下さり、『大般若経』をサラサラと優雅に開き通しながら、お経本を転読されます。
今年は梅雨の中休みで、いいお天気に恵まれました。
早朝から婦人会の方々が準備に来ていただき、本当にありがたいばかりです……。
▲台雲寺の大般若祈祷法要では、『祈祷札』のご祈祷も行われます。
事前にお申し込みの方がご参列され、当山住職他、市内の方丈様から優先的に祈祷の案内がされます。
法要後は、県内外で活躍中のシンガーソングライター『真北聖子』さまのお越しいただき、実体験をもとに『車椅子とともに』という演目でトーク&ライブを行っていただきました。
思春期真っ只中16歳での難病発症、後遺症との戦い、その後の精神的苦悩やうつ病という苦難を乗り越え、自分が『今できること、やるべきこと』を見出された人生観……。
中でも
『人はなぜ死ぬのに生まれてくるのか』
という疑問に対し、真北さんのお母様が即答されたというお答えに感銘を受けました。
それは、
『花が枯れるのに咲くことと同じ。その先にある”実”を結ぶためにあるのよ』
というお答え。
私たちは、「仏道からの視点」で必死に答えを見出そうとするかも知れません。しかし、シンプルかつ心身に染み込みやすい言葉を導いた感覚に、「まだまだ勉強不足だなぁ」と反省をしたものです。
想像を絶する苦難を経験したからこそ、内からにじみ出る『生きる』というエネルギーが本堂内に広がり、会場にお越しの方にパワーを与えてくださいました。
当山では、祈祷法要だからこそ、ご参列の方が前向きに生きていけるような取り組みをコツコツと行っていきたいと思っております。
檀家様だけでなく、興味を持ってくださった方、ぜひ当山へ足を運んで下さい。