3月下旬 春彼岸について
お彼岸は、「春分の日」「秋分の日」を中日として前後7日間のことをいい、春は「春彼岸」と、秋は「秋彼岸」といいます。
本来、煩悩に苦しむ現実のこの世を意味する此方(こちら)の岸=此岸(しがん)に対し、修業によって迷いを脱脂悟りを開いた彼方の岸=彼岸といいます。彼岸は極楽浄土とされ、此岸は東に、極楽浄土は西方の遙か彼方にあると考えられていたため、太陽が真東から昇り、真西に沈む春分の日と秋分の日は、両世界がもっとも通じやすくなると考えられ、先祖供養の大切な行事となりました。
このお彼岸は、他国には見られない日本特有の行事です。
お寺で故人の供養をすると同時に「六波羅密」の教えを会得する大事な行事です。
『源氏物語』にはその記述があり、平安時代にはすでに行われていたといわれています。