毎年、当山で行われているお彼岸の法要です。
今年も400名近い多くの方々がご参拝に来られました。
説教師:願成寺 佐藤直哉 住職
当山では6度目のお話しになりますが、毎回ユーモアを交えながら様々な有り難いお話を届けてくださいます。
今年の春彼岸法要では、
・お彼岸とは
・彼岸にいたる「六波羅蜜」について
この二つのテーマでお話し頂きました。
むずかしく考えがちな『六波羅蜜』のお話しを『著述家・小林正観(こばやしせいかん)』氏の言葉を交えて分かり易く説いて下さいました。
【要約】
「彼岸とは”悟りの世界”という意味がございます。そしてこの世に行きながら、その悟りの世界に近づく、仏様の境涯に至る、そのための6つの修行のことを『六波羅蜜』といいます。布施という他人に施すという事には、物や心だけでなく、まなざしや柔らかい表情や優しい言葉などもそうです。
他にも持戒=戒律をまもって人に迷惑をかけないこと。例えば、この受験シーズンにおいては、合格した人は喜びに浸っているでしょうが、一方でその為に不合格になった人もいます。自分が知らないところで、人が迷惑や悲しい気持ちになっていることを忘れない事。そして忍辱=怒りを抑えて苦しくともじっと耐えること。敵や味方を作れば、それに対して嫌な気持ちや怒りが自然と湧いてしまうものです。その時間はせっかく生きている時間の中で、『無駄』にしかならないと考えます。全ての人を味方にしなければならない、という意味ではなく、”フラットに物事をとらえる『0=ゼロ』の状態で、冷静にとらえましょう”とう事をお伝えします」